全同教2日目・同窓会ですな

いよいよ今年も全同教がはじまりました。
まずは全体会場へ。受付をしようとした時、向こうから「柔道系」が歩いてきました。「おぉ!」「久しぶり!」。東京都同教の友だちでした。それにしもて、そら1年に1回しか会わんのやから久しぶりやわな(笑)。でも、2万人の参加者の中からきっちり会うわけやからたいしたもんです。で、しばらく歩くと、「うわぁ〜!」「久しぶり〜!」。今度は熊本の友だちでした。この間用事でメールのやりとりはしたんだけど、ここでも会うかなぁ。で、その友だちとしばらく歩いていると「おっ!」「おう」「ハーイ!」「あぁ!」みたいな感じで次から次へと知りあいが歩いてきます。まぁこんなもんです。
で、全体会会場にはいると、広い体育館が満席。まぁ、いつものことなんで、通路出たって話を聞いていました。すると、向こうから人影が…。うちの子どもが前に通っていた小学校の教員でした。さらにしばらく話を聞いていると、うしろから「いつきさんですか?」「はい?」「Hです」「あぁ〜!」宮崎に来た時必ずと言っていいほど行く料理屋さんのお子さんです。今回は無理っぽかったので、「残念〜」と思っていたのですが、思いがけず会えたので、さっそく明日の晩の予約を入れてしまいました。
しかしこの広い会場なのに、互いが互いを呼びあうように人が集まってくる。「縁」を感じます。

全同教2日目・特別報告

今回の全同教のわたし的な最大の目玉は全体会での特別報告です。実は、Hさんも教員ではないのですが、特別報告を聞きに来られていたんです。
宮崎県同教は、いまから4年前、わたしにはじめて「語る」機会を与えてくれた組織です。報告者は、その宮崎県同教の前会長。この方は、その集まりのあいさつの時、「いつきさんが自分を語るなら、自分もきちんと自分のことを語らなくてはいかん」と、ご自分の出身について語られた方です。それまで、オフィシャルな場ではそういう話は滅多とされず、ご自分の実践を背景にした話をされていたそうです。そういう意味でははじめてだったそうな。
とにかく、今回この方の話を聞きたいと思っていました。
この方、41歳の時にたまたま参加したムラの忘年会への道を歩きながら、自分の記憶の中にこの「道」があることに気づかれます。そして、ムラのおばちゃんにそのことを告げ、自分の出身のムラの子とを話した時「あんたもわたしらと同じや」と告げられます。そこから、自分の過去の中にあったさまざまな経験の中にある、部落出身の「徴」を掘り起こしていかれます。と同時に、まわりの人間が自分に告げなかった「41年間の無言」という重みを感じられます。しかし、ご自分が自分のことを掘り起こされた時、決してまわりの人々は「隠し」はしませんでした。こうして、まさに41年目にしてご自分を取りもどしていかれます。
やがて、話は識字のおばあちゃん・おじいちゃんへと移っていきます。そして、宮崎の高校生たちの話。1996年に宮崎で行われた全奨*1の中で起こった一人の高校生の変容。わたしは、この全奨に自分のクラスの生徒をつれて参加していました。そして、やっぱりその子もこの全奨で元気をもらって、2学期に自分のことをクラスで語ったことを思い出しました。
そして、ご自分の子どもに伝えきれていなかったこと。でも、子どもたち自身が、大きくなるにつれて、自ら変わっていった姿。そして、お孫さんの名前のこと。語られる言葉の端々に「世代をつなぎ、思いをつなぐ」という思いがあふれていました。
思わず泣いちゃいました。

*1:全国高校奨学生集会

なぜ語るのか

話を聞いたあと、Hさんから「なぜ語らなければならないんですか?」という質問を受けました。「んじゃ、昼ご飯を食べに行きましょうか」と誘って少し話をしました。
いや、隠してもいいんです。でも、「なぜ語るのか」という問うならば、同時に「なぜ隠すのか」「なぜ隠さなきゃならないのか」という問いも成立するはずです。でも、こちらの問いについては、なぜかあまり真剣に論議がなされていないというか、自明のこととして放っておかれてきたんじゃないかと思ったりします。
実は「隠す」ことと「語る」ことはコインの裏表(まぁそのまんまですが)かなぁという気がします。いずれにしろ、大切なこと。「隠す必要のないこと」って、たぶんそんなに大切なことじゃないです。大切なことだからこそ、「隠さなきゃならない」。でも、そここそを理解してほしいからこそ「語りたい」。そして、その間で葛藤するんだと思うのです。
あぁ、そう考えると「語ることのできる社会」ができたら「葛藤」もまたなくなるのか。でも、葛藤が「今ある自分からの脱皮」をつくりだすんじゃないかなぁ。とすると…。
う〜ん、続く…。

夜は交流会→ハプニング

夜は全同教恒例の「ぁゃιぃ交流会」。総勢160人。どんなんやねん、という感じ。熱く濃く語りあう「仲間」の存在に押しつぶされそうになりながらも、そんな仲間の存在に妙な心地よさを感じるのは、そういう空気の中に自分もまたいるからなんだろうなぁ。
で、あまりにも熱い交流会だったためか、交流会が終わって2次会に向かおうというその瞬間、突然身体に震えが来ました。「あれあれあれ?」と思ったのですが、なんか突然寒くなりました。みんなに「今日、寒いね」といったのですが、みんなは「そう?」という答え。え〜、と思ったのですが、震えがとまりません。2次会の席に座ったのですが、やっぱり寒い。みんなが服をどんどん掛けてくれるのですが、ダメです。「まだ寒いの?」と隣にいた人がくっついてくれたのですが*1、やっぱりダメです。どうも発熱したみたいです。「ゴメン、ちょっと帰るわ」とビールを1杯、お茶を2杯飲んでその場を失礼することにしました。帰り際、M口さん@徳島と握手したのですが、その手の熱いこと熱いこと。思わず、「熱のあるわたしより、なんであなたの手のひらの方が熱いの?!」としょーもないネタをふるのは忘れませんでしたけどね(笑)。
ホテルに帰って熱を測ると、37.9℃。えらいこってす。あしたはいろんな意味で「本番」の日です。とにかく、熱いお風呂に入って、暖房をガンガンに効かせて、ふとんをかぶって寝ることにしました。

*1:結局これについては単にふたりでネコのマネをしただけになりました(笑)