こらあかんわ…

今日は朝はゆっくり。なので、こたつにはいってちょっと新聞なぞ読んでみました。
それにしても、母子加算を減額→廃止にかかわる記事がありました。いまさらなんですけど、どうなるかわかっているのかなぁ。記事を読んでいても、すごく厳しい母子家庭の状況が記されています。
まぁ、「健全な家庭」は両親がそろっていて子どもがふたりなんだろうから、母子家庭なんざぁ「あの人達」のout of gancyu*1というか、もっというと「施しの対象」でしかないんでしょうね。ま、これじゃぁ結婚状態が続くことを担保にしか子供を産めないし、そうなるとリスクを考えると、ますます子どもはつくれないですね。
もう一個。またまたやらかしてくれたらしいです。「産科の医師は出生数あたりでは減っているわけではない」「出生数の減少で医療ニーズがはっきり低減していることの反映」らしいです。
わたしも女性診療科に通っているけど(笑)、メチャクチャたいへんなんですよね。
これ、すごく単純な話です。「お産」なんていつあるかわからないので、産婦人科を設置している病院では24時間体制をとっておかないといけない。ところが、「お産」ができるのは産婦人科の医者とか助産師だけですよね。てことは、当直医は他の科と違い、限定されるわけです。すると、ある病院に勤務する「お産のできる人」が3人だと、当直の回数は単純に1週間に2回〜3回になります。出生率が減ったからと言って、これは変わらない。ところが、担当医が2人になると、一人減るだけで当直の回数は3回〜4回に増えます。つまり、出生率が減ったから仕事が減るというものじゃなくて、逆に「お産のできる人」が減ると、出生率とは無関係に仕事が増えるわけです。
この単純なことがわからない人が、厚生労働省の大臣なわけですよね。過重労働の現場ではミスが増える可能性が高くなるから、そうなるとリスクを考えると、ますます子どもがつくれないですね。
安心して子どもをつくれ、育てられる環境とはいったい何かということがぜんぜんわかっていない人が、「子どもを増やせ」と言う。で、責任を転嫁する。
かつて「精神論を述べるのは力のない教員」と思っていた時期があったけど*2、同じだな。

*1:死語…

*2:実は、今でも思っています(笑)