心のざわめき

今日は昼から組合の女性部の学習会に行って来ました。講師は三輪敦子さんという方です。
今日の話はきわめて初歩的だったので、ちょっとものたりなかったかなぁ。ただ、「ジェンダーという概念が根本的に抱えている問題点として、性別2元制をその考え方の基本においている。なので、多様な性という観点が抜け落ちやすい」「「個別」ということを大切にあるので、「平均」というとらえかたと相反することがある」といった提示をされたのは、ある意味新鮮でした。なんというか、いままでジェンダーに関する話を聞くたびに頭では納得しながらも自分が「外」におかれている気がしてならなかったのですが、その理由がある程度鮮明になったかなぁという感じです。まぁもちろんこれだけじゃないですが…。
三輪さんのお話の後、小学校・中学校の「男女共生教育*1」の実践例を提示されたのですが…。
まずは、直感的に思ったのは、「男女共生教育」と「性教育」と「生殖の教育」がすごく混同されてしまいがちなのではないかということです。もちろん、それぞれに不可分なところがあるのは当然なんですが、「切りわけ」をきちんとこちら側が意識をしていないとゴチャゴチャになっていく可能性があるなぁという感じがしました。
それから、2つほど疑問がわきました。

  • ひとつは、「違うのは「生物的な差」だけ」という言説は、身体の性別の絶対化・固定化を招くのではないか?
  • もうひとつは、例えば「ランドセルの色」みたいな学習が、はたして「労働観」「家族観」に結びつくのか?

ということです。
ま、このあたり、掘り下げがないので自分の疑問をメモっておく程度で終わっておきます。
そうそう、おもしろかったのが、ジェンダーと階層のとらえ方の2つの観点です。
ひとつの立場が「「ジェンダー」には階層という概念が含まれている」とする考え方*2。もうひとつは「「ジェンダー」はもともとは単なる役割分担で、階層はない。そこに男性が優位であるという価値観が持ち込まれることで階層という概念が発生した」とする考え方。後者の方は、発展途上国におけるジェンダーのとらえ方によくみられる考え方とのことです。
これまた、自分の中での掘り下げがないので、メモっておく程度にしておきます。

*1:っていう名前の方が風当たりが少ないのかな?

*2:上野千鶴子とか