シンポジウム「同和問題にかかわる市民意識の今」

今日は午後から世界人権問題研究センターのシンポジウムがありまして、行きたいな、どうしようかなと思っていたのですが、やっぱり行くことにしました。
授業が終わってバタバタかけつけると、会場は満席です。ほどなく、わたしの前に座る人ひとり。んー、なんとなく似てるな…。てことでメール。
「いまシンポの会場に着かはりました?」
「いつきちゃん、いてるの?」
「なーんとなくうしろにわたしがいる気がしてるの」
と、振り向いたのはK本りささんでした(笑)。
はともかく、シンポジウムですね。
出てくるデータがおもしろい。なんというか、予想を覆すというか、極論したら「こんなことなら、とりくみしてもしなくても一緒やん」みたいに読みとれてしまうデータなんですね。でも、たぶんそれは極めて表層の「読み」でしかない。
例えば、「女性のほうが子どもの結婚に際して忌避感情が働く」みたいな統計結果があったりするのですが、おそらくそれは、女性のほうがより結婚に左右される可能性が高く、そのためのリスクマネージメントをしてしまうと考えることもできるかと。となると、根底にあるのは差別意識というより、そういう社会構造に置かれた中でのジェンダーバイアスの問題と捉えたほうがいい。みたいな話があるわけで。
で、今回のシンポジウムでは、そういう「生データ」を、それぞれのシンポジストのみなさんがどう料理をされるかというあたりが面白いわけで。で、話を聞いていると、それぞれの問題意識の所在がとてもよくわかります。その「差」は、ひとつには世代の違いかな。たぶん、わたしよりちょい上の世代の神原さんと伊藤さん。そして、わたしよりちょい下のA久○さん*1。世代の違いは、そのまま「学生・研究者・教員としての育ちの違い」に結びつきます。ちなみにわたしは神原・伊藤世代の影響を強く受けているので、身体はそちらに反応をします。でも、思想的には阿○Zさんの影響をかなり受けているので、そちらは捨てられない。まぁ、どちらもある程度わかるからこそ、その「差」を楽しめるのかな。
てことで、かなり楽しいシンポジウムでした。

*1:なんで伏せ字(笑)