歴史を学ぶこと・歴史に学ぶこと

今日は某研究会の総会です。てことで、一時間目の授業をさっくりこなして、急いで会場へ。
午前は総会。まぁ、淡々と粛々と進むわけです。
で、午後は記念講演。昨年度夏に一度お呼びした松波さんの話です。
基本的には去年の夏の話を踏襲しながら、もう少していねいにされた感じでした。
基本的には「社会モデル」の話なんですけど、すごくうなづいてしまったのは「歴史」のことなんですよね。

例えばみなさんが部落問題学習をされるとしたら、やはり水平社のことや、部落解放の歴史について学習されると思うのです。ということは、障害についての学習をされるなら、障害をどう捉え、人々がどう闘ってきたかという歴史を学ぶ必要があると思うのです。

もうね。ほんとうにその通りだ!と思いました。
と、ここで振り返って、例えば、日朝関係史の学習をするとする。そこでなにをテーマとして学習をするのかです。あるいは、部落史でもいい。なにをテーマとするのか。
たいてい「なぜ日本に朝鮮人がたくさん住んでいるのか」「なぜ部落が発生したのか」みたいな話になる。それはそれで大切ではあると思います。でも、それを障害に置き換えたら、「小児麻痺の原因は?」「発達障害の原因は?」みたいな話になるのかな。それはそれで大切なんだけど、そこからは「いかに生きるか」という話が出てこない気がします。
なにやら、ついつい「歴史を学ぶ」ことに力点をおいてしまう。それはそれで大切。でも、人権学習においてそれよりも大切なのは原因を知ることではなくて、そういう社会の中で人々がどう生きてきたかということを知ること。そして、それを今の自分にどう応用し、社会をどう展望し、つくりかえていくのかということ。それを考えること。実践すること。
なんかそんなことをぐるぐる考えさせてくれる講演でした。
うん、来年度、少し教材をいじくろう。