みなみ@高木

この「お好み」エントリは、「ムラ中カス入りお好みを食べる」というのが基本的なスタンスです。たた、これ、必然的に「ある場所」と「ない場所」が出てくるわけで、それをたどっていくと、「カス入りお好み文化」がどのあたりに分布しているかわかってくるわけです。
現在、北限はおたふく@蓮台野(京都市)で、南限が亮@芦原(和歌山市)、そして東限がうきなみ@八幡(伊賀上野市)であることが確認されています。特に、南限と東限については、それぞれその先にある新宮や徳島、そして松阪で食べられている「カス」は「油カス」ではなく「炒りカス」であることからも、たぶんこのあたりが境界線なんじゃないかと推測できます。ちなみに、なぜ「徳島が和歌山市の先か?」というと、かつて徳島には和歌山から船で行くルートがメインだったからです。
問題は西です。こまつ@津山市にはホルモン文化はあるものの炒りカスではありませんでした。また、かっちゃん@米堕(加古川市)では油カスの使い方をご存知なくて、出されたものはスジの炒ったものでした。とにかく西限を調べたいというのが、わたしの目下の関心事です。
そんなわたしですから、ムラ中に「お好み焼き」と書いた提灯と暖簾がさがっていたら反応して当たり前です。このあと懇親会はあるのですが、とりあえず食べたい!


てことで突撃です。でも、4時だからやってるだろうか…。
「かまいませんか?」
とドアを開けると、地元のおばあさまがすでにおられてビールを飲んでおられます。
「ええよ」
の声に誘われてお店の中へ。
「すんません。カスのお好み、おやつなんで、2枚だけなんですけど、いいですか?」
「はいよ、2枚ね」
と快く焼いてもらえました。
と、突然粉からタネをつくられます。あれ?と思ったら、すでに冷蔵庫の中に入っているものだけでは足りないからみたいです。ちなみに、粉は「日清のお好み焼き粉」でした(笑)。が、そこにたっぷりのとろろを投入。さらにダシも入れておられます。もちろん「混ぜ系」です。これはフカフカになりそうです。
鉄板の上に置かれた一人前が大きい!そこへカスがトッピングされます。

すばらしいo(^^)o!
片面焼き上がったところでひっくり返すと、美しい!

そして、再度ひっくり返すと、カスがしっかり残っています。

テーブルに提供するときは鉄板に乗せて出されます。

ひとくち食べると、たしかにフカフカです。そりゃお好み焼き粉にあれだけトロロを入れたらそうなりますわな。油カスは少し固めです。でも、ダシは残っています。たぶんあんまり油っぽくならないように仕上げてるのかな。
それにしても、気になっているものがあります。
「すんません、「こんごり」ひとつ」
アキレスの「こごり」です。けっこう薄味でおいしいです。口の中でコラーゲンがほろりと溶けます。と、おかあさんが
「これも食べ、サービスや」
マジッすか!出てきたのは焼きレバーです。これが分厚くておいしい。臭みもほとんどありません。
「このへんに屠場はありますの?」
「川の向こうにあるわ」
なるほど、新鮮なホルモンが手に入るわけです。でも、油カスだけは大阪から入手しておられるとか。
「ところで、ソースは何を使ってはりますの?」
「おたふくとな、あとはブレンドや。おたふくだけやと甘いからな」
そりゃそうです。
にしても、にぎわいこそ違うけど、たぶんこの店、「おたふく的」なんだろな。ここにチョコチョコ来るようになったら、もっぱらサイドメニューや裏メニューでビール飲むことになりそう、そんなお店です。


てことで、恒例のdata

カス卵 800円
ビール スーパードライ大瓶?円
スタイル 混ぜ系
その他 とにかくサイドメニューが魅力的です。たぶん、冷蔵庫の中にいろんなもんが入ってそうです。そして、お客さんのおばあさまがまたいい。ほんとにいかにも「ムラ中のお好み焼き屋さん」です。夕方に来たらおもしろいだろうなと思います。
独断的評価 ★★★★☆(生地の食感はものすごく好みなんですけど、お好み焼き粉を使ってるのが「うーん」です。あと、油カスはもう少し柔らかめがうれしいな。でも、あの生地のフカフカ感だとこっちなんだろうか…。10段階評価だと9ですけど、5段階にしたら4になっちゃったという感じです)


さらに詳細なリンクも更新しましょう。